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Channel: おかえり!日本語教室
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「日本(で)住む」はなぜ間違いか

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皆さんは、「『住む』の前は『で』じゃなくて『に』ですよ。」と直されて、「あ、また間違えた!」と思ったことはありませんか。

場所の助詞といえば、「で」なのに、なぜ「~(で)住む」ではなく、「日本(に)住んでいる」と言わなければならないのでしょうか。

「に」を使う理由は、「住む」という動詞が表すのが、「何かをする」という具体的な動作ではなく、そこに「いつもいる場所がある」、「住所がある」、というような状態だからだと思います。

場所の助詞「で」は、具体的な動作、つまりアクション(action
の舞台を表します。
例えば、「部屋で友達と話している」と言えば、「部屋」は「友達と話す」という動作をしている舞台です。ですから、「で」に続くのは、「ご飯を食べる」、「音楽を聞く」、「本を読む」などの具体的な動作を表す動詞です。

これに対して「住む」は、「そこ(に)いる」状態を表すと考えると、間違えにくくなるのではないでしょうか。

「住む」に似た動詞に、「生活する」がありますが、こちらはご飯を食べたり、掃除をしたり、寝たり起きたり、…というような具体的な動作を全部含めた意味を持っているので、

「日本(で)生活する」になります。

さくらはすてきなうち(に)すんでいます。

さくらはうち(で)ほんをよんでいます。


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