日本語の文法で間違えやすいものといえば、まず助詞ですが、
助詞ではないけれど似ている働きをするもう少し長いことばがあります。
(「助詞相当語:じょしそうとうご」という名前もあります。)
(「助詞相当語:じょしそうとうご」という名前もあります。)
それらは例えば、「について」や「にとって」などです。
この二つはどちらも名詞に続き、音も少し似ているせいか、間違えて使われることが少なくありません。
[名詞]について~。は、
「明日の予定について話す」
「スポーツの歴史についてレポートを書く」
のように、前に来る[名詞]は話したり書いたりすることの「テーマ」です。
そして、「について」の後ろに来るのは、「書く」「話す」のほか「説明する」「述べる」など、必ず書いたり話したりする意味を持つ動詞です。
一方、
[名詞]にとって~。は、
「日本の冬は、暖かい国から来た人にとって、寒くてつらい。」
「90分の授業は大学生にとってはちょうどいいが、小学生にとっては長すぎる。」
のように、
[名詞] の人の視線で見た評価を表します。同じものでも見る人が違えば、評価や意味が違うということですね。
後ろに来るのは、「大きい」「小さい」「難しい」「やさしい」のような評価を表す形容詞が多いですが、下のように名詞が来る場合もあります。さくらが持っているのは、電気コードを束ねるのに使っていたカバーです。
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これは、あなたにとってはゴミかもしれませんが・・・ |
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わたしにとっては大切なおもちゃです。 |